2010年1月。
ぱんきっずは、福知山市の日中一時支援事業所として活動を始めました。
支援の対象は、 支援学校に通う知的重度の子どもたち。
今でこそ、学校等での機能訓練や支援も充実し、
放課後等デイサービスという福祉サービスを行う事業者も増え、
ネットを使って、さまざまな良い情報を入手できますが、
当時は、いわば手探り状態。
子どもへの支援、保護者さんへの支援、振り返れば、苦い経験も数多くあります。
でも、
「大人になったときのことを見据えた支援が必要だね。」
「他人に大きく依存せずに生きていけるように子どもを育むことが大切だね。」
という想いは、今も変わりません。
子どもは確実に年を重ねていきます。
18歳を過ぎ支援学校を卒業すれば、今までとは異なる世界が待っています。
その姿を思い浮かべて、支援を行っています。
もちろん、子どもの将来を決めるのは、子ども本人であり保護者さんです。
私たちが提供する支援は、ほんの小さなものですが、
ご家庭や学校、さまざまな支援機関と連携した支援を行います。
子どもの状態はさまざまです。
日によって子どもの言動は変わりますし、反応も同じではありません。
またご家庭の状況もそれぞれです。
そして、支援の手法にもいろいろなものがあります。
子どもへの支援に、これが一番だという答えはないと考えています。
しかし、眼の前にいる子どもを見て、
今はこれは止めておこう、という答えはあります。
今はこれが適しているだろう、という答えもあります。
何か特定の手法にこだわることはありません。
その子どもの将来を見据えた上で、
毎日の様子を見て、今、もっとも適している支援を全力で行います。
こんな反応をして欲しい、こんなことができたらいい
子どもへの期待はたくさんあります。
支援者として、子どもができることが増えれば、本当に嬉しくなります。
しかし、それは私たちが無理やりに子どもにさせるものではありません。
「他人は変えられない、自分は変えられる。」
支援に際しては、この言葉を重く受け止めて行動しています。
私たちがどのような態度、姿勢で受け入れるかで、子どもの反応は変わります。
ならば、 あるがままの子どもを受け入れる。
その上で、私たちの受け入れ方を工夫する、変えていく。
その私たちの反応を見て、子どもらが自分の力で変わっていく。
支援とは、そういうものだと考えています。